不動産鑑定士の年収は?高収入って本当?
不動産の適正な評価額を調査するための専門職
不動産鑑定士は、土地や建物といった不動産物件について、その評価額を適正に調査をしていくための仕事です。
土地や建物の価格は常に一定というわけではなく、経過年数や周辺の事情によりかなり大きく変動をしていきます。
そのため売買をする場合には、その物件がどのくらいの価値があるかをあらかじめ正確に把握することが必要となり、それをプロの知識と技術で行っていくのが不動産鑑定士の役目となります。
専門職であることから、就業には国家資格の取得が必要です。
不動産鑑定士試験は毎年1回行われており、受験資格は特に設けられていないため、学生でも会社員でも誰でも受験が可能です。
試験は短答式試験と論文試験の二回に分けて行われますが、いずれも非常に合格率は低く、一発で合格をすることができるのは全受験者のうち2~3%程度となっています。
難易度が高いだけあって担当することができる業務の幅はかなり広く、民間の不動産鑑定事務所に勤務する他、信託銀行などの金融機関や生命保険や損害保険を扱う保険会社、不動産会社、建設・土木会社といったところから求人があります。
不動産鑑定事務所への仕事は、民間からの依頼だけでなく国や都道府県からの「公的評価(地価公示・地価調査など)」を受けることもあるため、年間を通じて安定的な受注が期待できます。
コンサルティング業を合わせて独自のサービス
不動産鑑定士として国内で活躍をしている人数は、2016年時点で8207人と公表されています。
また不動産鑑定士を補助する不動産鑑定士補は1275人が登録をされており、全体としてかなり数は少ないといえるでしょう。
不動産鑑定士の資格を活かす方法は直接的な鑑定業務をするだけでなく、金融機関や不動産会社に勤務をして顧客へのコンサルティング業務に利用するというやり方もあります。
資産のコンサルティング業務をする事務所を独立開業し、その技能の一つとして不動産鑑定士を掲げている人もおり、利用の方法はさまざまです。
就職先はまちまちであるため不動産鑑定士全体の平均年収を計算するのは難しいのですが、30代ではだいたい40~50万円の月収を得ることができているようです。
金融機関や不動産業で営業職として勤務をしている人が昇進のための条件として不動産鑑定士資格を得るということもあり、その場合は純粋に不動産鑑定士としての給与ではないため、どのように収入につなげていくかはそれぞれの状況によると言えます。
不動産鑑定事務所へ勤務をする場合、将来的に独立することを前提として雇用をされることから、かなり安く給与額を定められてしまうということもあるようです。
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